観劇記

星組公演「龍の宮物語」〜これは玉姫の物語〜

こんばんは、トオメです。
今日は龍の宮物語の千秋楽でしたね〜。

私が観劇したのは千秋楽間際というとこで、お芝居も深まっていたのかも…。
今日から遠慮なくネタバレしていきますw

玉姫の物語

これは、清彦が主人公のようだけれども、実は玉姫の物語なのではないかな。
玉姫が1,000年ほど前に旱魃に見舞われ、旱天を鎮めるために龍神の生贄として池に沈められたことが物語の発端。

どうしてかくも玉姫が清彦を憎んでいるのかというと、清彦の先祖は生贄に捧げられる玉姫を救うと約束しながら、それを反故にしたから。

それ以来清彦の一族には玉姫の呪いがかかり、血が途絶えるまでそれが続くのだとか。

……とはいうものの、清彦まで血が続いていることを考えると、龍の宮に一族のものを誘い込んだものの、全部失敗に終わっているのではなかろうか。

玉姫はむしろ死にたかった

生贄として池に沈められ、そのまま命を落としていたほうが玉姫としては幸せだった。
が、龍神の哀れみと恋慕を受け、玉姫は龍の一族(だよね?)として生きながらえることになる。

自分を救ってはくれなかった男(清彦の先祖)が池に姿を現し、「ひと目会いたい」と乞うから龍の一族となった玉姫は姿を見せたのに、男は玉姫の姿に恐れをなして逃げ去ってしまった。

ここで玉姫は死にたいほど悲しかったんだと思う。
けれども龍の一族となったみでは死ぬことはできない。

折につけ、池に姿を見せる憎い男の子孫の姿は、玉姫にとって憎しみと愛の対象だったのでは…。

何度か子孫を龍の宮に誘い込んでみたものの、殺すことも血を途絶えさせることも出来なかった(あるいはしなかった)。

そして清彦が現れる。
憎い男と最も似通った容姿をもった清彦に、玉姫の心は揺れないはずがない。

しかも清彦は玉姫が本性をさらしても逃げず、「愛しい人」と呼びかけてくれる。
玉姫は憎い男と同じ容姿だけれども、自分を愛してくれる清彦の手でこそ死にたかったのではないかな…。

清彦のご先祖

清彦のご先祖も、玉姫を救おうと思ったけれども村人に止められて玉姫を救い出すことができなかったんだからしょうがないと言えばしょうがない。

池まで行って「ひと目会いたい」と言ったのも後悔の表れだろうし…。
龍の身となった玉姫を見て一目散に逃げちゃったのはオイオイと思わないでもないけれど、龍が出てきたらまあだいたいの人が逃げるわ!

…なのでご先祖はそんなに悪くないと思うんだよね。
むしろ、ご先祖さまが転生に転生を重ね、「清彦」として、当時の容姿をもって明治の世に生まれ、玉姫への後悔と思いを果たしたかったのでは…。
記憶は全部失っているけれども。

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